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JASDF Tactical transporter Kawasaki C-1 1:72
      by Gemb  
 Sorry this page is japanese only.
 記念すべきNMC初のコンプリートキットです。 1/72 の輸送機なので、出来上がるとボリュームがあり迫力満点。
 機体の工作はそれほどむずかしくはないのですが(ホントか?)、C-1 といえば三毛猫迷彩。これをシブく決めるのがむずかしそうです。
資 料
 先ずは資料から。
 C-1の資料として、モノグラフは皆無ですが、印刷物としては唯一「JWing 別冊・航空自衛隊 T-4/C-1/E-767」(イカロスMOOK)くらいでしょうか。 

 でも、ネット上ではなかなか人気のある機体らしく、検索をかけると、多量の画像が出てきます。

 それと、当キット開発に協力いただいた松井氏作成の「C-1 Book」が大変参考になります。

「C-1 Book」のお問い合せはこちらまで。
 
洗 浄
 まずはパーツの表面に付いた離型剤を落とします。

 某巨大掲示板の模型スレッドの情報により、ワイドマジックリン一晩つけ置き法を試してみました。
 ぬるま湯に適量を溶かし、一晩つけて置くと下の画像のように、溶液がグレーに濁っていて、溶けたんだなぁという感じになります。
 
まずはコックピット


 まずはインジェクションキット同様コックピットを作っておきます。
 細かいパーツが多いので切り出しは慎重に。
 操縦桿などは画像のようにピンセットでつまんでヤスリ掛けすると楽です。

 計器盤と中央操作卓はデカールが用意されているので、下地に白を塗っておきます。
 デカール貼り後、艶消しクリアーを塗り、テカりを抑えます。
 
コックピット出来上がり
 所定の場所にモロモロを接着します。
 人によってはコックピットにメチャクチャ凝る人がいますが、今回はたぶん無駄骨になりそう。
 なので、シートベルトもオミットしました。
 
大きな泡

 う〜ん、バブリーなキットです。
 ジャンクパーツしか寄越さんものねぇ > NMC

 皆さんはこんな作業はしなくてイイと思います。
 で、あまりに大きな気泡は周りをえぐって、プラ板を挿入。

 パテだけでやると、たぶん悲惨なことになるでしょう。
 
丸 窓
 丸窓は胴体側の穴が小さいので丸ヤスリで拡孔。

 塩ビの窓がキツキツに入るくらいまで慎重に孔を拡げます。
 接着は例によってビニールボンド。

 窓が多少ボンドで汚れても大丈夫。 Mr.シンナーで落とせます。

 塩ビは丈夫です。
 んで、外板とツライチに接着したところ。
 
前部胴体の接着・・・っとその前に
 レジンが収縮したためか、主翼取付部の面が少し引っ込んでます。
 補強リブにレザーソーで切れ込みを入れ、シムをかませて上部を持ち上げてみました。
(というか、上下に広げたんですが)
 
いよいよ前部胴体の接着・・・っとその前に
 コックピットを忘れてはいけませぬ。
 仮組みしてみるとなんだか床が低い感じですね。

 で、床下に1ミリ厚のプラ板を仕込んでいます。
 床板下面に罫書き線がはいっているので、センターと脚庫後端を合わせて片側の胴体に接着。
 
お待たせしました、胴体を接着します
 下部胴体パーツ(5)を挟み込んで胴体の左右を接着します。

 あとで苦労しないように、左右の胴体の合わせは慎重に。

 左右のツラを合わせながら、サラサラタイプの瞬着を流し込んでいきます。

 下部胴体パーツはこの時点では接着せず、左右が決まってから同様にツラを合わせて接着します。
 
窓をマスキング
 これからヤスリがけをガシガシ行いますので、窓をマスキングテープで保護します。

 大きな窓は φ4.5、小さな方は φ4.0
 手っ取り早くパンチを使ってます。

 画像のパンチは先端部分だけ取り換えられるもの。ひとつあると色々重宝します。(ホームセンターへ走れ)
 窓はあまり強く触らないように。
 中に落とし込んじゃったらまず回収は不可能!
 
後部胴体を接着
 なんか、雨後の竹の子みたい。
 前と同様、ゴムでしばってからツラを合わせつつ接着。

 輪ゴムが滑るのでマスキングテープで止めてます。
 接着面積が少ないので下部のみプラ板で補強してます。

 上側はドーサルスパインが付くので不要。(たぶん)
 前半部との接合箇所に段差ができないようツメにプラ板をかませたり、削ったりで、ツラを合わせてます。

 パテだけで解決するのもイイのですが、なるべく素材段階で合わせるようにすると後が楽です。

 パテはあくまで最終兵器ということ。
 
んで、合っ体ぁ〜い
 何と表現したらイイのでしょうか、有機的というか、生物的というか。

 東京タワーに向かって前進するモスラ!

 通称「イモムシ」はだてじゃねぇゼ。

 閑話休題(それはさておき)
 ここまでお尻を持ち上げないと貨物室の天井まで開けられるドアは付けられないんでしょうな。 
 
消えたスジ彫り・・・

 できるだけツラを合わせるようにしたため、パテは使わず瞬着だけで済みました。

 それでもガシガシヤスリがけを行ったためスジ彫りが消えてしまったので、例によってマスキングテープ2枚重ねでガイドを作り、ズジ彫りを復活。

 ついでに消えかけたズジ彫りも復活。
 
このキットはウィンドシールドがキモ
 主翼に行く前にウィンドシールドを付けます。 ある意味この作業がこのキットでは一番むずかしいかもしれません。
 この辺はヒコーキの顔ともいえる箇所なので丁寧な作業をしましょう。 じゃないと「似てねぇ!」ということに。

 キットには型紙のシールが付属していますが、信用できません。
 あくまで目安と考えた方がイイでしょう。

(レジンの収縮ということもあるしネ。まぁ、生暖かい目で見守ってあげてください)
 

 ということで、まず前面から現場合わせ。

 中心の折り曲げ線を裏側からPカッターなどで掘ってから曲げ、窓枠に合わせて外形をヤスリでけずります。

次にサイドへ回り込むところの折れ線を決めてから同じようにPカッターで折れ線を彫り、外形を窓枠に合わせて切ったり削ったり。


 んで、できあがったのが、これです。

 出来上がってみると、あまりシールの罫書き線と変わりはないような・・・。


 ビニールボンドを窓枠と塩ビ板に塗って5分静置し、ギュッと圧着。

 こういうゴム系の糊は糸を引くので扱いが厄介ですが、塩ビ板はMr.シンナーを綿棒に含ませたもので簡単に除去でできます。

 マスキングテープで仮止めし、24時間放置プレー後、隙間は溶きパテで埋めます。

 溶きパテを削るときは塩ビ板にキズを付けないように厚手のテープなどを貼ってガイドにするとイイです。

 付属のシールを利用してマスキングするときはちょっと外形が変わっているので、その点を注意。
 
主翼の組立


 外翼のボーテックスジェネレータに一部気泡が入っていたので、切り取り、溝を掘って0.5のプラ板を埋め、修復しています。

 ボーテックスジェネレータは少々オーバースケールの感じですが、レジンの湯流れを考えるとこのくらいが限度なのかな?

 まぁ、気になる人は全部切り飛ばして、もっと薄いプラ板で作り直すのもありです。 ただし、片方30枚、左右で60枚(!)あります。(ガンバってね)
 外翼と内翼は桁のところで一直線になるように接着します。

 接合部は一部段欠きがついていて、接着面積を稼ぐようになっています(これだけでイモ継ぎの約1.5倍の面積を確保できたそうな)
 最初はシンチュウ線でも入れて補強しようと思いましたが、入れなくても充分という感じです。


 ジョイント部下面には盛大に段差ができます。(泣)

 幸い、すぐとなりにフラップのリンクカバーのフィレットがあるのでガシガシ削ってもそれほど目立たなくなります。

 #120〜#240〜#400〜#800 の耐水ペーパで削ります。
(耐水ペーパは必ず板に貼り付けて使いましょう)

 翼端に付いているプレートは折れ防止用の補強で、輸送中や工作中にぶつけたり、落としたりで、先端のかどが折れるのを防ぐためとのこと。

 この補強プレートは左のところくらいまでナイフで削り、後はペーパがけ。

 以降はアチコチにぶつけないよう気をつけてネ。

 塗装図を参照して、スジ彫りを復活させ、パイロンの取付孔(2mm)を明けて主翼の出来上がり。

 このまま投げたらクルクル回りながら戻ってきた!(嘘)
 
尾翼の組立

 尾翼ですが、垂直尾翼が事後変形かなにか分かりませんが、何となく左舷側に曲がっているようなので(そのまま付けるとドーサルスパインとの接合部が右舷側に寄ってしまう)、強制的に折り曲げてます。

 フィレットあたりに切れ目を入れ、そのまま折ったのでは折れすぎるので、0.25mmのプラ板をはさんで瞬着を流し込み、折り曲げてやります。

 接着後ペーパーがけで折れ目を分からないように調整。
 水平尾翼(水平じゃないんだけど)は左右で同じ下反角が付くようにしてください。

 水平尾翼(水平じゃないんだけど[しつこい!])は左右があるので注意。(左右を間違えると、ハスに取り付くので間違えようがないとは思います)

 垂直尾翼先端にはHFアンテナ取付用孔(0.8mm)をあけておくこと
 
いよいよ「士」の字に・・・

 ここまでで出来たパーツ。

 ここで一杯やるも良し
 士の字にしてからやるもよし。

 まず主翼を接着。アラインメントに注意。

 しかし! 瞬着って、なんでそんなに早くくっ着いちゃうの!
 う〜ん、センターがちょっとずれたかも(泣)

 閑話休題
 主翼の後ろ側は大きな隙間ができるので、プラ板と瞬着で埋めてやります。
(前方のランナーを突っ込んでいる箇所は泡のため)

 主翼フィレットのところも段差ができるので瞬着をパテ代わりにしてスムースにしてやります。

 ドーサルスパインの取付部に隙間ができたら溶きパテで埋め、乾いたらシンナーを含ませた綿棒で擦り取ってやると楽。

 ということで、イモムシが蝶に変身した瞬間です。このあと塗装します。
 エンジンとパイロンは機体を塗装後に取付け、パイロンと主翼の接合部を整えることにします。
 
エンジンとパイロン
 後部のスラストリバーサのトンガリ部に保護プレートが付いてますので、これを切り取ります。 トンガリは折れやすいので気をつけて。

 先ず、左の画像のようにパーツのそばにノコで切れ目を入れ、中の画像のように中央部を切り取ります。
 切り取ったなら裏側をヤスリで削っていくと右のように不要部分がカスとなって切り取れます。

 ナイフで切り取ろうとすると力が入りすぎて折れるのでノコを使った方が安全。

 今回部分的にフィニッシャーズのパワープライマを使ってみました。
 これはエアブラシのカップも犯す、という強力なメタルプライマで、後始末が悪い御仁にはお薦めできない代物です。(ってオレだ、オレ!)
 レジンにも使えます。

 余談ですが、タービンは両面テープを貼った角材に貼り付けて塗装していますが、この角材は予め両面テープを角材の端から端まで貼っておいて、必要な所だけ裏紙を剥がして使うというもので、けっこう重宝してます。

 このタイプの、左右分割のジェットエンジンで困るのがインテーク内の接着部。

 接着線がバッチリ覗けるのは興ざめです。

 も一つ、リップの縁の塗装。外面塗装が回り込んでる所をどの様に塗るか。

 で、一応接着線は溶きパテを使い、塗り分けラインは内側にマスキングテープを貼って対処することにしました。
 テープは溶きパテを塗る箇所は避けて貼っています

 左右を接着後、溶きパテを塗り、丸めた#400の耐水ペーパで削ります。

 その後、塗装して小さく切ったマスキングテープを抜けてる所に貼ってオシマイ。

 書き忘れましたが、インテーク内はC332、排気孔はC61 を塗ってます。

 パイロンと接着。

 パイロンの取付用の溝は狭いので、ナイフで削り拡げておきます。 無理に入れようとするとエンジンが割れます。
 
さぁ、いよいよペンキ塗り・・・っと、その前に

 センター上のライトニングストリップを付けます。

 伸ばしランナーをセンターライン上に載せて前後をテープで止め、サラサラタイプの瞬着を流し込んで接着。

 瞬着はデザインナイフ等に乗せてから流し込むと周りに迷惑をかけませんね。

 なお、ライトニングストリップは下にも付きます
 
さぁ、今度こそペンキ塗り(下地編)

 まず下地塗り。
 使ったのは「グンゼのMr.レジンプラサフ」

 例のマルチプライマーを使ってみたかったのですが、透明塗料は下地の様子が分からないのでパス。(サフを上に吹けばいいんですが、やっぱ面倒いので)

 

 最初に接合部を塗ってみて、段差やパテ跡などがないかチェック。

 もし段差やパテ跡があったら、この時点で修復しておきます。
 胴体下面のバルジ部、前後胴体の継ぎ目、主翼の接合箇所などをチェック。

 ということで、全体を塗ったもの。

 レジンプラサフは表面がちょっとザラつくので#1000 のペーパーを軽くかけてます。
 
ペンキ塗り(上塗り編)

 上塗りの下準備としてタービンラインやウォークウェイ、それとラダーやT.P.I.(縦トリム調整)の擦れ部分(何て言うの?)を塗ってマスキングしておきます。
タービンラインは白を塗った後赤を吹いてマスキング

 ウォークウェイのラインもガルグレーを吹いた後にマスキング

 擦れ部分も白を吹いた後にマスキング
・色について。

 塗装図では色を調合するようになっています。 面倒な人はハセガワ(1/200)の塗装指定、C319、C321、C41のビン生でもイイと思いますが、C41(レッドブラウン)はちょっとこの色は濃すぎの感じがします。
 私のイメージとしてはC43(ウッドブラウン)の方が近いと思います。

 塗装図のC94は「とび色2号」で現在欠番になっています。因みにこのマンセル記号は「3.5YR 3.8/3.5」。

 当初は下面グレーを塗った後、上面の迷彩を塗る予定でしたが、ダークシーグレーはけっこう隠蔽力が強いことが判明したため、上面迷彩を先に吹いた後に下面を塗ることにしました。(その方がマスキングが楽なのよ)。

 C-1迷彩の境界のボケ幅は幅が狭く、殆ど無いといってもいいでしょう。(ギャラリーの実機写真を参照
 ですので、エアブラシだけで境界を作るのはまず無理! 
 なので、三毛猫迷彩は面倒ですがちゃんとマスキングしましょう。
 じゃないと寝ぼけたC-1になっちゃいます。

 まず、黄土色部分を吹いて粘土とゴム系マスキングゾルでマスキング。

 境界は粘土を使っていますが、後述のとおりこれはお薦めしません。

 次に薄松葉色を吹いた後にマスキング。

 最後に茶色を吹いて乾燥させます。
 その後全部のマスキングをはがして、塗装図と見比べ、イメージと違う箇所は修正します。

 幸い、3色とも隠蔽力はそこそこあるので、どの色を上に塗っても下地が透けることはない思います。

 以前から迷彩の境界は油粘土を使っていましたが、油分が表面に残るし、ゴム系ゾルが被るとニチャつくし、さわるのもイヤな状態で、とうとう我慢の限界。 
 で、今回修正時に登場したのが「練り消し」です。
 デッサンやクロッキーの消しゴムですね。
 使用したのは左側の柔らかい方。
 この他にも「ブルタック」というのが有るらしいのですが、高価だし、入手難でもあり、こちらの方がお手軽。 

 そこそこの粘着性があり、ゴム系ゾルが被ってもネチネチしないし、何と言っても油の後始末がいらないのがグッド。
 早くこれを使ってりゃよかった。

 あと、残ったゾルをとるのにも使えます。

 うん、これはチョーお薦め!
 塗料が付いても練り込めばいいので、2〜3回以上は使えてエコだし。 

 これが上面迷彩を塗りおえたところ。 

 本当にガルグレーの隠蔽力を信用していいのか!?
 ということで、エンジンポッドを塗ってみました。
 画像は練り消しをはがしてみたところ。

 イイ感じ。

 下面のマスキングは、機体前後は縁を丸めたマスキングテープで行い、バルジ部は練り消しで行いました。

 練り消しは迷彩柄のようなグニャグニャしたものにはいいのですが、真っ直ぐのものには合いません。 理由は均一な太さのヒモが作れない(って、私が作れないだけ?)から。

 テープの縁はタコ糸を心にしてます。

 バルジ部です。
 境界がうまくつながるように注意します。
 

だいぶ間があいてしまいました。
忙しかったもので、すいません。
次は細々した箇所のペンキ塗りから・・・
To be continued.
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